工場に転職して10年目、後輩には叱るより褒めて伸ばすタイプのサトシです。
山口県は戦後に石油化学コンビナートが作られた全国有数の工業県で、他にも鉄鋼、石油、化学製品、輸送用機械の製造が盛んな県です。
1事業所あたりの製造品出荷額は全国1位（2017年度）と、製造業が主要な産業となっています。
神戸製鉄所、武田薬品、東洋紡、日清食品、ブリヂストン、マツダなどの有名な企業も山口県に工場を構えています。
全国平均と比べると山口県の求人数は少ないですが、「生産工程の求人」の求人倍率はかなり高い数値です。
だから山口県で工場に転職するなら良い状況といえるでしょう。
では山口県の工場への転職事情はどうなのか？データを見てみましょう。
山口県の雇用率、雇用事情
山口県の有効求人倍率
| 2018年平均 | |
| 全国 | 1.61% |
| 山口県 | 1.58% |
厚生労働省山口労働局が発表した2018年度の求人倍率は上記グラフのようになり、平均で1.58％となっております。
上記グラフを見てわかる通り、山口県の有効求人倍率は全国平均と比べて下回っていますが全国平均とそれほど差はありません。
だから転職活動を行う上での不利はそれほど無いでしょう。
- 有効求人倍率って何だろう？
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
山口県の製造業の新規求人数
| 2018年平均 | |
| 全国 | 1543.7人 |
| 山口県 | 838.9人 |
同様に山口労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。
全国平均と比べても下回っているのがよく分かりますね。
しかし中国地方の中では広島、岡山に次いで3番目に高い数値です。
ではもう少し細かく見てみましょう。
山口県の「生産工程の職業」の有効求人倍率
【全国平均（パートを含む）】
- 2018年・・・1.83%
【山口県の平均（パートを含む）】
- 2017年度・・・2.83%
- 2016年度・・・2.50%
- 2015年度・・・2.06%
山口労働局が発表した「労働市場年報」によると山口県の2017年度の「生産工程の職業」の有効求人倍率は2.84%です。（2018年は掲載されていませんでした）
これはパートも含んだ数字ではありますが全国的に見てもかなり高い数値ですし、年々その数値が上がっているのが分かります。
ここから正社員だけ抜き出すと当然この数値よりも下がりますが、これだけ高い数値だと大幅に下がるとも思えません。
だから山口県で工場へ転職しようとするなら有利といえるでしょう。
山口県で工場への雇用率、雇用事情をまとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均を下回るがほとんど差は無い。
- 「製造業新規求人状況」も全国平均を下回る。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」はパートを含む数値とはいえ全国的に見てもかなり高く、その数値は年々上がっている。
このことから、山口県で工場に転職しようとするならば状況は良いと言えるでしょう。
山口県の平均給料はどれくらい？
厚生労働省が発表した山口県の平均給料は以下になります。
| 平均給料 | |
| 全国 | 304,300円 |
| 山口県 | 273,500円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
人口数や生活にかかる金額は都市部と地方とでは変わってきますので、この比較は参考程度に考えるのが良いでしょう。
山口県の製造業の平均給料はどれ？
| 企業規模計 | 平均給料 |
| 10人以上 | 320,800円 |
| 1000人以上 | 387,200円 |
| 100〜999人 | 278,200円 |
| 10〜99人 | 268,200円 |
出典：年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（e-stat）
上記は厚生労働省が発表した山口県の製造業の企業規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」の中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っていますし、上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
山口県の平均給料が【273,500円】であることを考えれば給与面を重視して転職をするなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人
の規模の企業への転職を目指すことになります。
ただし、給与が高いということはそれなりに求められる能力も高くなる傾向もあります。そこも考慮しておきましょう。
山口県で給料の高い製造業の業種は？
山口県内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
| 高 | 家具・装備品製造業（※1）、化学工業（※2）、ゴム製品製造業（※3）、窯業・土石製品製造業（※1）、鉄鋼業、非鉄金属製造業（※1）、金属製品製造業、はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、電子部品・デバイス・電子回路製造業（※4）、電気機械器具製造業（※2）、情報通信機械器具製造業、輸送用機械器具製造業（※4） |
| 中 | 飲料・たばこ・飼料製造業（※5）、木材・木製品製造業(家具を除く)（※6）、パルプ・紙・紙加工品製造業（※1）、プラスチック製品製造業（※6） |
| 低 | 食料品製造業、繊維工業（※7）、印刷・同関連業（※8）、業務用機械器具製造業 |
出典：年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（e-stat）
- ※1：10〜99人の企業規模だと低
- ※2：10〜99人の企業規模だと中
- ※3：100〜999人の企業規模、10〜99人の企業規模だと低
- ※4：100〜999人の企業規模だと低、10〜99人の企業規模だと中
- ※5：1000人以上の企業規模だと低、100〜999人の企業規模だと高
- ※6：1000人以上の企業規模だと高、100〜999人の企業規模だと低
- ※7：1000人以上の企業規模だと低
- ※8：100〜999人の企業規模だと中
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていくので必ずしもその業種なら給与面が期待できる、とまでは言い切れませんが概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
山口県でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。（「※」を参考にしてください）
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、山口県も例外ではなく低い傾向となっています。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
※工場の年収や年齢別給料を知りたい方はこちら！
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