工場に転職して10年目、新しい工具を見るとワクワクしてくるようになったサトシです。
和歌山県は阪神工業地帯の一角でもありものづくりは盛んです。和歌山市には日本製鐵の製鉄所、有田市には和歌山製油所の石油精製所といった大規模な工場があります。
和歌山県の求人数は全国平均と比べると下回ってしまいますが、「生産工程の仕事の求人倍率」は近畿圏では3位なので工場へ転職するには悪くない条件です。
では和歌山県の工場への転職事情はどうなのか?データを見てみましょう。
和歌山県の雇用率、雇用事情
和歌山県の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.61% |
和歌山県 | 1.34% |
厚生労働省和歌山労働局が発表した2018年度の求人倍率は上記グラフのようになり、平均で1.34%となっております。
上記グラフを見てわかる通り、和歌山県の有効求人倍率は全国平均と比べて下回っているので転職活動は若干不利かもしれません。
しかし1%を下回っているわけではないので悲観するほどではないでしょう。
- 有効求人倍率って何だろう?
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
和歌山県の製造業の新規求人数
2018年平均 | |
全国 | 2149.5人 |
全国(パートを除く) | 1543.7人 |
和歌山県 | 698.0人 |
同様に和歌山労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。(パートを含む数値かどうか不明だったので全国平均は両方載せています)
こちらも全国平均と比べても下回っているのがよく分かりますね。
なお、和歌山県のこの数値は近畿圏では下から2番目に低い求人数でした。
ではもう少し細かく見てみましょう。
和歌山県の「生産工程の職業」の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.83% |
和歌山県 | 1.74% |
上記グラフはパートも含んだ数字ではありますが、こちらも全国平均よりも下回っていることがわかります。
もちろんパートを除き正社員だけだともう少し数値は下がるので、結局は全国水準と比べると不利であることは否めません。
しかし和歌山県では一人につき1.74社の求人があるということでもあります。
実はこの1.74%という数値は近畿圏では大阪、京都についで3番目に高い数値です。
これらのデータから、求人数は少ないかもしれないがその中でも工場関連の求人が多く仕事に就きやすいと考えられます。
和歌山県で工場への雇用率、雇用事情をまとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均を下回る。
- 「製造業新規求人状況」も全国平均を下回り近畿圏でも下から2番目。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」は意外と高く近畿圏では3番目。
- データから求人数自体は少ないが工場関連の仕事には就きやすいと考えられる。
このことから、和歌山県で工場に転職しようとするならば状況は悪くないと言えるでしょう。
和歌山県の平均給料はどれくらい?
厚生労働省が発表した和歌山県の平均給料は以下になります。
平均給料 | |
全国 | 304,300円 |
和歌山県 | 282,200円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
人口数や生活にかかる金額は都市部と地方とでは変わってきますので、この比較は参考程度に考えるのが良いでしょう。
和歌山県の製造業の平均給料はどれくらい?
企業規模計 | 平均給料 |
10人以上 | 308,100円 |
1000人以上 | 396,400円 |
100〜999人 | 295,300円 |
10〜99人 | 271,400円 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
上記は厚生労働省が発表した和歌山県の製造業の企業規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」の中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っていますし、上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
和歌山県の平均給料が【282,200円】であることを考えれば給与面を重視して転職をするなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人
の規模の企業への転職を目指すことになります。
ただし、給与が高いということはそれなりに求められる能力も高くなる傾向もあります。そこも考慮しておきましょう。
和歌山県で給料の高い製造業の業種はどれ?
和歌山県内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
高 | 木材・木製品製造業(家具を除く)(※1)、パルプ・紙・紙加工品製造業(※2)、化学工業、ゴム製品製造業(※2)、はん用機械器具製造業(※3)、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業(※4) |
中 | 家具・装備品製造業(※1)、鉄鋼業(※5)、金属製品製造業(※6)、電気機械器具製造業(※4) |
低 | 食料品製造業、飲料・たばこ・飼料製造業(※1)、繊維工業、印刷・同関連業(※7)、プラスチック製品製造業(※1)、窯業・土石製品製造業(※1)、非鉄金属製造業(※8)、電子部品・デバイス・電子回路製造業、情報通信機械器具製造業(※9)、輸送用機械器具製造業(※9) |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
- ※1:100〜999人の企業規模だと中
- ※2:10〜99人の企業規模だと低
- ※3:100〜999人の企業規模だと低、10〜99人の企業規模だと高
- ※4:1000人以上の企業規模だと低
- ※5:10〜99人の企業規模だと高
- ※6:100〜999人の企業規模だと高、10〜99人の企業規模だと低
- ※7:100〜999人の企業規模だと低
- ※8:1000人以上の企業規模だと高
- ※9:10〜99人の企業規模だと高
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていくので必ずしもその業種なら給与面が期待できる、とまでは言い切れませんが概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
和歌山県でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。(「※」を参考にしてください)
例えば和歌山県では
- 電子部品・デバイス・電子回路製造業
- 情報通信機械器具製造業
- 輸送用機械器具製造業
は低めの傾向があります。
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、和歌山県も例外ではなく低い傾向となっています。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
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