富山県は日本海沿岸を中心とする「北陸工業地帯」の一部で重工業が発達しています。
また、ダムからの水力発電で北陸電力は全国一安価な電気を供給して、電気を多く使う産業が栄えてきました。他にも精密回路などの良質な水を大量に使う産業も発展しています。
このように産業が発展している富山では工場への求人倍率も全国平均以上で、転職するには有利な土地です。
では富山県での工場への転職事情はどうなのか？データを見ていきましょう。
富山県の雇用率、雇用事情
2018年の有効求人倍率は以下のようになります。
| 2018年平均 | |
| 全国 | 1.61% |
| 富山県 | 1.96% |
厚生労働省富山労働局が発表した2018年度の求人倍率は平均で1.96％となっております。
上記グラフを見てわかる通り、富山県の有効求人倍率は全国平均と比べて上回っているので転職活動は有利に進められそうです。
- 有効求人倍率って何だろう？
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
製造業の新規求人数
| 2018年平均 | |
| 全国 | 1543.7人 |
| 富山県 | 1384人 |
同様に富山労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。
有効求人倍率は全国平均を上回りましたが、製造業の求人数となると全国平均より下回ります。
ではもう少し細かく見てみましょう。
「生産工程の職業」の有効求人倍率
| 2018年平均 | |
| 全国 （パートを含む） | 1.83% |
| 全国 （パートを除く） | 1.79% |
| 富山県 | 1.95% |
富山労働局が発表した2018年の雇用情勢によると、生産工程の職業の有効求人倍率は上記グラフのようになります。
※富山県の数値はパートを含むかどうかが分からなかったので全国平均は両方の数値を載せています。
全国平均と比べてみると富山県の方が若干上回っているのが分かりますね。
もし富山県の数値が「パートを含む」ものだとしても、正社員のみの数値もそれほど下がるとは思えないので、富山県で工場に転職するのであれば有利に進められると予想できます。
まとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均よりも上回っている。
- 「製造業新規求人状況」では全国平均より若干下回る。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」は全国平均より若干上回る。
このことから、富山県で工場に転職しようとするならば状況は追い風であると言えるでしょう。
富山県の平均給料はどれくらい？
厚生労働省が発表した富山県の平均給料は以下の通りです。
| 平均給料 | |
| 全国 | 304,300円 |
| 富山県 | 267,600円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
各都道府県により生活にかかる金額も変わってきますのであくまでも参考程度に考えてください。
富山県の製造業の平均給料はどれくらい？
| 企業規模 | 平均給料 |
| 10人以上 | 293,000円 |
| 1000人以上 | 337,000円 |
| 100〜999人 | 297,200円 |
| 10〜99人 | 257,200円 |
出典：年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（e-stat）
上記は厚生労働省が発表した富山県の製造業の規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」の中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っています。
上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
それを踏まえた上でも、決して悪い数字ではありません。
全国平均と比べると下回ることもありますが、富山県の平均給料が【267,600円】であることを考えれば工場へ転職しても給与面はそれほど悪くない数値ではないでしょうか。
給与面を重視するなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人以上
の規模の企業への転職を狙うことを考えてみましょう。
ただし、それだけの給与が支払われるということはそれだけの能力を求められることも考えられます。そこも考慮しておきましょう。
以上のことから富山県で製造業、工場へ転職しても給与はそれほど心配はいらないことが分かりますね。
富山県で給料の高い業種はどれ？
富山県内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
| 高 | 飲料・たばこ・飼料製造業（※1）、木材・木製品製造業(家具を除く（※2）、パルプ・紙・紙加工品製造業、（※2）、プラスチック製品製造業（※2 ）、化学工業、ゴム製品製造業（※3）、鉄鋼業、非鉄金属製造業（※2）、金属製品製造業、はん用機械器具製造業（※1）、生産用機械器具製造業、電子部品・デバイス・電子回路製造業（※2）、電気機械器具製造業、情報通信機械器具製造業、輸送用機械器具製造業、 |
| 中 | 窯業・土石製品製造業（※4）、業務用機械器具製造業（※5） |
| 低 | 食料品製造業（※4）、繊維工業（※6）、家具・装備品製造業（※7）、印刷・同関連業（※8） |
出典：年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（e-stat）
- ※1：10〜99人の企業規模だと中
- ※2：10〜99人の企業規模だと低
- ※3：10人以上の企業規模だと中、100〜999の企業規模だと低
- ※4：100〜999の企業規模だと高
- ※5：10〜99人の企業規模だと高
- ※6：1000人以上の企業規模だと高
- ※7：100〜999人の企業規模だと中
- ※8：10人の企業規模だと中、1000人以上の企業規模だと高
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていきます。
で必ずしもその業種なら給与面が期待できるとまでは言い切れませんが、概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
富山県でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。（「※」を参考にしてください）
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、富山県も例外ではなく低い傾向となっています。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
※工場の年収や年齢別給料を知りたい方はこちら！
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