工場に転職して10年目、工場で働き始めてから「工具萌え」なサトシです。
栃木県は国内最大級の工業団地である清原工業団地を擁し、県内総生産の35%が製造業の「ものづくり県」です。
パナソニック、日産、シャープ、ブリヂストン、東芝、富士通、カルビーなどなど、多数の有名企業が工場を構えています。
栃木県の求人倍率は全国平均と比べると下回りますが、製造業の新規求人数は全国平均を上回ります。
関東中心に見れば求人数は低いものの、これより低い県は他にもあるので状況は悪くありません。
では栃木県の工場への転職事情はどうなのか?データを見てみましょう。
栃木県の雇用率、雇用事情
栃木県の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.61% |
栃木県 | 1.43% |
厚生労働省栃木労働局が発表した2018年度の求人倍率は上記グラフのようになり、平均で1.43%となっております。
上記グラフを見てわかる通り、栃木県の有効求人倍率は全国平均と比べて下回っているので転職活動は全国レベルで見ると苦戦するかもしれませんが1%を下回っている訳ではありません。
栃木県全体で見ると「一人につき1.43社」の求人がある状況です。
- 有効求人倍率って何だろう?
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
栃木県の製造業の新規求人数
2018年平均 | |
全国 | 1543.7人 |
栃木県 | 1664.2人 |
同様に栃木労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。
全国平均と比べても上回っているのがよく分かりますね。
関東地方の中で見ると低い数値ではありますが、全国レベルで見るとこれより下回っている県は他にもあります。
ではもう少し細かく見てみましょう。
栃木県の「生産工程の職業」の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.83% |
栃木県(新規倍率) | 1.54% |
栃木県(有効倍率) | 1.12% |
こちらは栃木労働局が発表した「求人・求職バランスシート」から引用しています。(特別な表記がなく「フルタイム」として出された数値なのでパートも含む数値として比較しています)
この資料によると、全国平均よりも下回っていることがわかります。
※栃木労働局が発表した資料では「技能工・製造工」と表記されていたのでそのまま使用しています。
確かに「有効倍率」として見ると低い数値ですが、「新規倍率」で見ると全国平均を下回っているもののそれほど悪い数値ではありません。
何より「一人につき1.54社の求人がある」状況です。
いずれにしろ求職者一人につき一社は必ず求人がある状況なので悲観することはないでしょう。
栃木県で工場への雇用率、雇用事情をまとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均を下回る。
- 「製造業新規求人状況」は全国平均を上回る。関東地方の中では低い数値だがこれを下回る県は他にもある。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」も全国平均を下回るが「新規倍率」で見ると悪い数値ではない。
このことから、栃木県で工場に転職しようとするならば状況はそれほど悪くないと言えるでしょう。
栃木県の平均給料はどれくらい?
厚生労働省が発表した栃木県の平均給料は以下になります。
平均給料 | |
全国 | 304,300円 |
栃木県 | 294,900円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
人口数や生活にかかる金額は都市部と地方とでは変わってきますので、この比較は参考程度に考えるのが良いでしょう。
栃木県の製造業の平均給料はどれくらい?
企業規模計 | 平均給料 |
10人以上 | 332,500円 |
1000人以上 | 332,500円 |
100〜999人 | 403,200円 |
10〜99人 | 286,900円 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
上記は厚生労働省が発表した栃木県の製造業の企業規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」の中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っていますし、上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
栃木県の平均給料が【294,900円】であることを考えれば給与面を重視して転職をするなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人
の規模の企業への転職を目指すことになります。
ただし、給与が高いということはそれなりに求められる能力も高くなる傾向もあります。そこも考慮しておきましょう。
栃木県で給料の高い製造業の業種はどれ?
栃木県内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
高 | パルプ・紙・紙加工品製造業(※1)、印刷・同関連業(※2)、化学工業(※3)、プラスチック製品製造業(※4)ゴム製品製造業(※5)、窯業・土石製品製造業(※3)、鉄鋼業、非鉄金属製造業、金属製品製造業(※5)、はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業(※3)、電子部品・デバイス・電子回路製造業(※3)、電気機械器具製造業(※3)、情報通信機械器具製造業(※4)、輸送用機械器具製造業(※1) |
中 | 家具・装備品製造業(※6) |
低 | 食料品製造業(※7)、飲料・たばこ・飼料製造業(※8)、繊維工業(※9)、木材・木製品製造業(家具を除く)(※4) |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
- ※1:100〜999人の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※2:10人以上の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※3:10〜99人の企業規模だと低
- ※4:100〜999人の企業規模だと中
- ※5:100〜999人の企業規模、10〜99人の企業規模だと中
- ※6:100〜999人の企業規模だと高、10〜99人の企業規模だと低
- ※7:1000人以上の企業規模だと高
- ※8:10人以上の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと高
- ※9:100〜999人の企業規模だと高
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていくので必ずしもその業種なら給与面が期待できる、とまでは言い切れませんが概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
栃木県でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。(「※」を参考にしてください)
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、栃木県も例外ではなく低い傾向となっています。
しかしこちらも企業規模によっては高い給料のようです。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
※工場の年収や年齢別給料を知りたい方はこちら!
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