工場に転職して10年目、嫌いな先輩の相手は柳のように受け流す術を身につけたサトシです。
北海道は観光や農業、水産業が盛んで製造業の割合は低いです。
しかし農業、水産業の生産品を活かした食料品製造が盛んで北海道の製造業出荷額全体の3割を占めます。
他にも釧路では製紙・パルプ、室蘭では製鉄、苫小牧には石油コンビナートが発展していますし、カルビー、コイケヤ、王子製紙などの企業も北海道に工場を構えています。
北海道の製造業の求人数は全国平均と比べると低いですが、「生産工程の求人」の求人倍率は全国平均と同じくらいです。
北海道で工場へ転職するなら良い状況といえるでしょう。
では北海道の工場への転職事情はどうなのか?データを見てみましょう。
北海道の雇用率、雇用事情
北海道の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.61% |
北海道 | 1.16% |
厚生労働省北海道労働局が発表した2018年度の求人倍率は上記グラフのようになり、平均で1.16%となっております。
上記グラフを見てわかる通り、北海道の有効求人倍率は全国平均と比べて下回っているので転職活動は苦戦が予想されます。
また、東北地方も含めた中では北海道が一番低い有効求人倍率となっています。
しかし「1人につき1.16社の求人がある」状況なので1%を下回っているわけではありません。
応募者より求人数の方が多いことには変わりないので悲観しすぎることはないでしょう。
- 有効求人倍率って何だろう?
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
北海道の製造業の新規求人数
2018年平均 | |
全国 | 1543.7人 |
北海道 | 990.5人 |
同様に北海道労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。(パートを除いた数値)
こちらも全国平均と比べても下回っているのがよく分かりますね。
やはり北海道というと広大な大地で行う農業、酪農業が盛んです。
また観光産業等も強いのでそれらと比べてしまうとどうしても製造業の比率は下がってしまうのかもしれません。
このことから製造業の新規求人数が低い理由と予想できます。
しかしこれより低い数値の地方もあるのでこの数値も悲観しないようにしましょう。
ではもう少し細かく見てみましょう。
北海道の「生産工程の職業」の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.83% |
北海道 | 1.88% |
こちらも北海道労働局が発表した数値です。
上記グラフはパートも含んだ数字ではありますが、こちらは全国平均よりも上回っていることがわかります。
当然パートを除いたらこの数値より低くなりますが、全国的な傾向からすると急激に数値が下がることはありません。
何よりパートを含んでこれだけの数値であれば多少下がったとしても北海道全体の有効求人倍率の平均「1.16%」よりは上回ると予想できます。
製造業自体の求人数は多くなくても「生産工程の職業」(工場の仕事)としてもっと細かく見ると、応募者に対して求人数の方が多い状況なので転職はしやすいと考えられます。
北海道で工場への雇用率、雇用事情をまとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均を大きく下回るが1%を切っているわけではない。
- 「製造業新規求人状況」も全国平均以下。これは北海道では製造業よりも農業、酪農業、観光産業等が盛んだからと予想できる。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」はパートを含む数値とはいえ全国平均を上回る。パートを除いたとしても大きく下回るとは考えずらい。
- 製造業自体の求人が少なくても、生産工程の職業は有効求人倍率が高いので転職しやすいと考えられる。
このことから、北海道で工場に転職しようとするならば状況は悪くないと言えるでしょう。
北海道の平均給料はどれくらい?
厚生労働省が発表した北海道の平均給料は以下になります。
平均給料 | |
全国 | 304,300円 |
北海道 | 266,400円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
人口数や生活にかかる金額は都市部と地方とでは変わってきますので、この比較は参考程度に考えるのが良いでしょう。
北海道の製造業の平均給料はどれくらい?
企業規模計 | 平均給料 |
10人以上 | 275,400円 |
1000人以上 | 356,600円 |
100〜999人 | 265,700円 |
10〜99人 | 253,900円 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
上記は厚生労働省が発表した北海道の製造業の企業規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」の中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っていますし、上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
北海道の平均給料が【266,400円】であることを考えれば給与面を重視して転職をするなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人
の規模の企業への転職を目指すことになります。
ただし、給与が高いということはそれなりに求められる能力も高くなる傾向もあります。そこも考慮しておきましょう。
北海道で給料の高い製造業の業種はどれ?
北海道内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
高 | 飲料・たばこ・飼料製造業(※1)、木材・木製品製造業(家具を除く)、家具・装備品製造業、化学工業(※2)、鉄鋼業(※2)、非鉄金属製造業(※3)、金属製品製造業(※1)、電子部品・デバイス・電子回路製造業(※2)、情報通信機械器具製造業(※4)、輸送用機械器具製造業(※5) |
中 | パルプ・紙・紙加工品製造業(※6)、はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業(※7)、電気機械器具製造業(※8) |
低 | 食料品製造業、繊維工業、印刷・同関連業、プラスチック製品製造業、ゴム製品製造業(※9)、窯業・土石製品製造業 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
- ※1:10人以上の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※2:10〜99人の企業規模だと低
- ※3:1000人以上、10〜99人以上の企業規模だと中
- ※4:100〜999人の企業規模だと低
- ※5:10〜99人以上の企業規模だと中
- ※6:1000人以上の企業規模だと高、10〜99人以上の企業規模だと低
- ※7:1000人以上の企業規模だと低
- ※8:100〜999人の企業規模だと高、10〜99人の企業規模だと低
- ※9:100〜999人の企業規模だと高
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていくので必ずしもその業種なら給与面が期待できる、とまでは言い切れませんが概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
北海道でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。(「※」を参考にしてください)
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、北海道も例外ではなく低い傾向となっています。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
※工場の年収や年齢別給料を知りたい方はこちら!
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