工場に転職して10年目、工場で働き始めてインダストリアルミュージックも好きになったサトシです。
震災の記憶が残る福島県ですが、製造品出荷額は東北でも1位。つまりものづくりが盛んな県です。
福島県で出荷額が多い産業は情報通信機器、輸送用機械、化学、電子部品。アサヒビール、ヤクルト、富士通、村田製作所、レナウンなどなどの有名な企業も福島県に工場を構えています。
福島県の生産工程の求人倍率は東北の中でも3番目に多い倍率なので工場への転職には悪くない状況です。
では福島県の工場への転職事情はどうなのか?データを見てみましょう。
福島県の雇用率、雇用事情
福島県の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.61% |
福島県 | 1.51% |
厚生労働省福島労働局が発表した2018年度の求人倍率は上記グラフのようになり、平均で1.51%となっております。
上記グラフを見てわかる通り、福島県の有効求人倍率は全国平均と比べて下回っていますが「一人につき1.51社の求人がある」状況です。
データ上それほど悪い数値ではないので転職活動上でもそれほど不利は無いでしょう。
- 有効求人倍率って何だろう?
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
福島県の製造業の新規求人数
2018年平均 | |
全国 | 1543.7人 |
福島県 | 1194.0人 |
同様に福島労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。
全国平均と比べても下回っているのがよく分かりますね。
都市部との人口差を考えてしまうとどうしても不利に見えるかもしれませんが、福島県は東北地方の中で2番目に製造業の新規求人数が多い県になります。
ではもう少し細かく見てみましょう。
福島県の「生産工程の職業」の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.79% |
福島県 | 1.58% |
こちらも全国平均よりも下回っていることがわかります。
しかし福島県の全産業での有効求人倍率が1.51%であることを考えるとそれほど差は無いどころか若干上回っています。
東北地方の中でいえば「福島県の生産工程の職業」の有効求人倍率は下から3番目となりますが、この1.58%よりも下回る地方は他にもあります。
何より「一人につき1.58社の求人がある」状況は、応募者よりも求人数の方が十分多い状況です。
福島県で工場への雇用率、雇用事情をまとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均を下回るが決して悪い数値ではない。
- 「製造業新規求人状況」も全国平均を下回るが東北地方では2番目に製造業の新規求人数が多い。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」も全国平均を下回るが、福島県の全産業の有効求人倍率よりも若干上回る。
- 何より「一人につき1.58社の工場関連の求人がある」状況。
このことから、福島県で工場に転職しようとするならば状況は悪くないと言えるでしょう。
福島県の平均給料はどれくらい?
厚生労働省が発表した福島県の平均給料は以下になります。
平均給料 | |
全国 | 304,3000円 |
福島県 | 261,4000円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
人口数や生活にかかる金額は都市部と地方とでは変わってきますので、この比較は参考程度に考えるのが良いでしょう。
福島県の製造業の平均給料はどれくらい?
企業規模計 | 平均給料 |
10人以上 | 289,600円 |
1000人以上 | 347,600円 |
100〜999人 | 280,100円 |
10〜99人 | 257,100円 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
上記は厚生労働省が発表した福島県の製造業の企業規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」の中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っていますし、上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
福島県の平均給料が【261,400円】であることを考えれば給与面を重視して転職をするなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人
の規模の企業への転職を目指すことになります。
ただし、給与が高いということはそれなりに求められる能力も高くなる傾向もあります。そこも考慮しておきましょう。
福島県で給料の高い製造業の業種はどれ?
福島県内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
高 | 木材・木製品製造業(家具を除く)(※1)、パルプ・紙・紙加工品製造業(※2)、印刷・同関連業(※3)、化学工業、プラスチック製品製造業、ゴム製品製造業、窯業・土石製品製造業(※4)、鉄鋼業(※2)、非鉄金属製造業、金属製品製造業(※2)、はん用機械器具製造業(※5)、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業(※6)、電気機械器具製造業(※3)、情報通信機械器具製造業(※3)、輸送用機械器具製造業(※1) |
中 | 飲料・たばこ・飼料製造業(※6) |
低 | 食料品製造業、繊維工業、家具・装備品製造業(※7)、電子部品・デバイス・電子回路製造業(※7) |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
- ※1:10〜99人の企業規模だと中
- ※2:10〜99人の企業規模だと低
- ※3:100〜999人の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※4:100〜999人の企業規模だと低、10〜99人の企業規模だと中
- ※5:100〜999人の企業規模だと中
- ※6:1000人以上の企業規模だと高、10〜99人の企業規模だと低
- ※7:10人以上の企業規模だと中、1000人以上の企業規模だと高
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていくので必ずしもその業種なら給与面が期待できる、とまでは言い切れませんが概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
福島県でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。(「※」を参考にしてください)
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、福島県も例外ではなく低い傾向となっています。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
※工場の年収や年齢別給料を知りたい方はこちら!
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