工場に転職して10年目、学生時代は15cmの直尺を物差しがわりに使っていたサトシです。
砂丘が有名な鳥取県は、出荷額ベースでみると電子部品・デバイス、食料品、電気機械が盛んな県となっています。
また、有名な企業ではグリコ、サントリー、王子製紙などが鳥取に工場を構えています。
鳥取県の求人数は全国平均と比べると下回りますが、求人倍率自体はそこまで悪くないです。
むしろ都市部で鳥取よりも低い数値の所もあるので、鳥取で工場へ転職志望するなら希望はあります。
では鳥取県の工場への転職事情はどうなのか?データを見てみましょう。
鳥取県の雇用率、雇用事情
鳥取県の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.61% |
鳥取県 | 1.64% |
厚生労働省鳥取労働局が発表した2018年度の求人倍率は上記グラフのようになり、平均で1.64%となっております。
上記グラフを見てわかる通り、鳥取県の有効求人倍率は全国平均と比べて若干上回っていますがほぼ同程度ですね。
鳥取県での転職活動自体は意外と不利では無いのかもしれません。
- 有効求人倍率って何だろう?
【求人数÷求職者数】で算出した数値。
仮に有効求人倍率が「2.0」なら「求職者1人に対して2つの仕事がある」という事です。
だからこの数値が高いほど 転職には有利ということになります。
鳥取県の製造業の新規求人数
2018年平均 | |
全国 | 1543.7人 |
鳥取県 | 702.7人 |
同様に鳥取労働局が発表した製造業新規求人状況によると2018年は上記グラフのようになります。
全国平均と比べても下回っているのがよく分かりますね。
都市部と地方での人口差はどうしてもありますが、これはかなり低い方です。
上記グラフは「パートを含む数値」なので、当然正社員としての求人数はもう少し低い数値になります。
ではもう少し細かく見てみましょう。
鳥取県の「生産工程の職業」の有効求人倍率
2018年平均 | |
全国 | 1.83% |
鳥取県 | 1.65% |
こちらもパートも含んだ数字ではありますが、全国平均よりも下回っていることがわかります。
求人数自体は少ないですが、工場関連の求人自体は一人につき1.6社ある状況です。
だから求人が少ない割にはそれほど悪い状況では無いと見ることもできますが、やはりこちらもパートの数値を除くともっと下がってくるでしょう。
それでも「1人につき1社以上の求人がある」というデータになります。
鳥取県で工場への雇用率、雇用事情をまとめると、
- 「有効求人倍率」は全国平均を若干下回るがほぼ同程度。
- 「製造業新規求人状況」は全国平均の半分以下でかなり低い。パートを除いた数値はもっと低くなる。
- 「生産工程の職業の有効求人倍率」も全国平均を下回る。鳥取県全体の有効求人倍率と同程度。
- パートを含んだ求人倍率は一人につき1.6社の求人がある状況。パートの数を除い他都市ても「1人1社は求人がある」であろう状況。
このことから、鳥取県で工場に転職しようとするならば全国の平均レベルより状況は良くないです。
しかし都市部で鳥取よりも数値の低い県はありますし、何より求人がゼロでは無いというのも事実。
少ない求人でも確実に内定を取れるように、焦らず確実な転職活動を進めることが成功の鍵になるでしょう。
または工場関連の資格があれば工場ではなく他の業種への転職も視野に入れてみるという考え方もあります。
例えばフォークリフトの免許があれば工場だけでなく倉庫、物流関連への転職へと幅が広げられます。
または近隣の県も選択肢として入れてみるのもいいかもしれません。単純に範囲を広げればそれだけ選択肢も広がります。
いずれにしろ履歴書、職務経歴書、面接など、できる対策はしっかりとやっておきましょう。
鳥取県の平均給料はどれくらい?
厚生労働省が発表した鳥取県の平均給料は以下になります。
平均給料 | |
全国 | 304,300円 |
鳥取県 | 254,000円 |
あくまでも平均の数値なので必ずしもこれくらいの給料になるとは限りません。
人口数や生活にかかる金額は都市部と地方とでは変わってきますので、この比較は参考程度に考えるのが良いでしょう。
鳥取県の製造業の平均給料はどれくらい?
企業規模計 | 平均給料 |
10人以上 | 269,500円 |
1000人以上 | 367,000円 |
100〜999人 | 276,500円 |
10〜99人 | 210,700円 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
上記は厚生労働省が発表した鳥取県の製造業の企業規模別の平均給料となります。
もちろん「製造業」のの中には工場勤務だけでなく営業職や事務職も入っていますし、上記数字はあくまでも規模別です。その中で年齢別、男女別で細かくみるとまた変わってきます。
鳥取県の平均給料が【254,200円】であることを考えれば給与面を重視して転職をするなら、
- 10人以上
- 1000人以上
- 100〜999人
の規模の企業への転職を目指すことになります。
ただし、給与が高いということはそれなりに求められる能力も高くなる傾向もあります。そこも考慮しておきましょう。
鳥取県で給料の高い製造業の業種はどれ?
鳥取県内で給料の高い業種・低い業種は以下のようになります。
高 | パルプ・紙・紙加工品製造業(※1)、非鉄金属製造業(※2)、金属製品製造業(※2)、はん用機械器具製造業(※2)、電子部品・デバイス・電子回路製造業(※3)、情報通信機械器具製造業(※2)、輸送用機械器具製造業(※3) |
中 | 飲料・たばこ・飼料製造業(※4)、木材・木製品製造業(家具を除く)(※5)、鉄鋼業(※6 )、生産用機械器具製造業(※6)、電気機械器具製造業(※7) |
低 | 食料品製造業、繊維工業、家具・装備品製造業、印刷・同関連業(※8)、化学工業(※9)、プラスチック製品製造業、ゴム製品製造業(※10)、窯業・土石製品製造業、業務用機械器具製造業 |
出典:年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(e-stat)
- ※1:100〜999人の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※2:10〜99人の企業規模だと中
- ※3:10〜99人の企業規模だと低
- ※4:1000人以上の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※5:100〜999人の企業規模だと中、10〜99人の企業規模だと低
- ※6:100〜999人の企業規模だと高
- ※7:00〜999人の企業規模だと高、10〜99人の企業規模だと低
- ※8:100〜999人の企業規模だと中
- ※9:1000人以上の企業規模だと高
- ※10:100〜999人の企業規模だと高
こちらも企業規模や年齢により給与は変わっていくので必ずしもその業種なら給与面が期待できる、とまでは言い切れませんが概ね上記の表のようになるでしょう。
- 化学工業
- 金属製品
- はん用機械器具
- 電子部品・デバイス・電子回路
- 業務用機械器具
- 電子機械器具
- 情報通信機械器具
などの製造業は全国的に見ても給料が高い傾向があります。
鳥取県でもその傾向はありますが企業規模によっては給料の高い低いが変わってきます。(「※」を参考にしてください)
化学工業はだいたいどの企業規模でも給料が高いのですが、鳥取県では1000人以上の企業規模のみ高く他の企業規模では低いのでちょっと珍しい傾向ですね。
(産業自体が盛んでは無いのかもしれません)
反面、食料品製造業や繊維工業は全国的に低い給料となっていますが、鳥取県も例外ではなく低い傾向となっています。
給与面を重視するなら上記の表を参考にしてどの業種の工場へ転職するかも参考にしてみましょう。
※工場の年収や年齢別給料を知りたい方はこちら!
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