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派遣社員(無期雇用、登録型、紹介予定)の違いを知って自分に合う働き方をしよう

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こんにちは!工場に転職して10年目のサトシです。

転職サイトなどを見ていると雇用形態が「派遣」や「無期雇用派遣」や「紹介予定派遣」と書いてあることがあります。

3つとも「派遣社員」ではありますが実は大きな違いがあります。

よく知らずに「どれでもいいや」と思って選ぶとあとで後悔するかもしれないのであるので詳しく見ていきましょう。

無期雇用派遣も登録型派遣も紹介予定派遣も

  • 派遣会社に雇われて、
  • 業務の指示は派遣先の企業

という共通点はありますが、

  • 登録型派遣:雇用期間が決まっている
  • 無期雇用派遣:期限がないので長期就業が可能
  • 紹介予定派遣:派遣先で直接雇用(正社員・契約社員)を目指す

という違いがあります。
それぞれにメリット、デメリットもあるので詳しく解説していきましょう。

※ここでは区別を分かりやすくするために働く期間が決まっている派遣社員を「登録型派遣」と表記します。

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【この記事を書いた人】

サトシ

販売→営業→倉庫と渡り歩き金属加工工場に転職して10年目。
組合の執行役員も担当し工場の現場と会社の内部事情も熟知。

無期雇用派遣

無期雇用派遣のメリット

収入が安定

登録型派遣と違って固定給(月給)なので賞与や昇給もあるので収入が安定します。

これが登録型派遣との大きな違いですね。

派遣会社に登録して派遣先で働くという形は同じですが収入が安定するというのは最大のメリットです。

そして待機期間中も給与は発生します。

登録型派遣の場合は時給で働いているので、派遣期間が終了して次の派遣先が決まるまで給与が発生しません。

しかし無期雇用であれば次の派遣先が決まるまでの待機期間中も発生するので収入が安定します。

長期間働ける

登録型派遣は同一組織で3年以上働けませんが、無期雇用派遣なら期限の定めが無いので雇用が安定します。

登録型派遣だと契約期間が終了した後、次の派遣先が決まらないとキャリアに空白ができてしまいます。

当然その間は給料もありません。

しかし無期雇用派遣なら同じ組織で長期間働けるので雇用が安定します。

新しく登録型派遣で労働者を雇えばまた1から仕事を教えなければなりませんが、長期間同じところで長く働いていればスキルもキャリアも向上します。

労働者にとっても派遣先にとってもメリットは大きいのです。

無期雇用派遣デメリット

採用選考を通過する必要がある

登録型派遣はその名の通り「登録」すれば派遣社員として働けますが、無期雇用派遣は採用選考に通過しなければ働けません。

つまり、無期雇用派遣として働こうと思っても落ちる可能性があるということです。

エントリーシート、書類選考、面接があるので正社員として試験を受けるのと変わりませんね。

登録型派遣なら期限が終われば終了なのでそれほど責任感というものが大きくないのが現状です。

しかし無期雇用派遣は、派遣とはいえ常に派遣先での就業を求められます。

働く意欲が無かったりスキルが無い人を無期限で雇い続けるのは派遣先でもデメリットでしかありません。

派遣元の信用問題に関わります。

無期雇用派遣に応募するなら学歴やスキルのアピールも大切ですが、自分の働く意欲や熱意をより強くアピールしましょう。

自由な働き方ができない

登録型派遣と違って無期雇用派遣は切れ間なく働くことが求められるので自由度が減ります。

登録型派遣なら、限られた期限・スキルを活かして・好きな職場で働くことができます。

もっと言うと、自分が望めば働かなくてもいいということです。

例えばお金を稼いで契約終了後に長期の旅行に行く、ということも可能です。

しかし、無期雇用派遣ではそういうライフスタイルはできません。

派遣先が決まるまでの待機期間も給与は発生しますが、何もしない期間にお金を払うのは派遣会社としても損なのでなるべく切れ間なく派遣先を紹介します。

となると自分が望んでいない派遣先で仕事をする可能性も高くなります。

派遣社員(登録型派遣)

登録型派遣のメリット

採用基準が低いので就業が楽

通常の採用選考とは違い登録すれば派遣社員になれるので比較的簡単に就業が可能です。

もちろんあまりにもひどいと採用されませんが、よっぽどのことが無い限り派遣会社に登録して派遣社員として働くことが可能です。

基本的な流れは

  • 電話、ネットから応募する
  • 登録会場で面談(就業可能日や勤務地の希望などを話します)
  • 仕事紹介

となります。

派遣会社によっては登録から面談まで、ネットで大抵のことができるところもあります。

なお、これから派遣される就業先との面接というのはありませんが、「面談」という形で現地を見学することはあります。

ライフスタイルに合わせた働き方が可能

働く期間が決まっていていると自分のやりたいことを優先した働き方が可能です。

登録型派遣社員の主な特徴として、

  • 残業が無い(または少ない)
  • 働く時間を選べる
  • 期限を決めて働ける
  • 1つの職場に縛れらることもない

という点で自由な働き方が可能です。

例えば、資格を取る勉強の時間を取りたい、バックパッカーとして海外を旅したい、といった生き方にも対応できます。

また、子育てや介護の時間を優先したいなら正社員で働くと時間がなかなか取れないこともあります。

登録型派遣社員であればそういった家庭の事情にもある程度対応しやすいです。

仕事をすることで経験はつくし社会保険にも加入できるのでアルバイトやパートよりもメリットはあります。
(これは無期雇用派遣もですが)

登録型派遣社員のデメリット

収入が不安定

登録型派遣社員は時給で働くので仕事が無い日は給料が発生しません。

正社員や無期雇用派遣なら月給なので月の給料は安定しています。

しかし派遣社員は大型連休などで工場が休みだと仕事が無い=給料が発生しません。

また、登録型派遣社員にはボーナスがありません。

当然正社員や無期雇用派遣よりも年収ベースで考えると低収入となります。

資格を持っていれば手当が付くこともあるので、その場合は時給が高くなります。

とはいえゴールデンウィーク、お盆休み、年末年始などは実働時間が少なくなるので他の月よりも確実に給料は減るでしょう。

雇用が不安定

派遣先の業績が悪ければ次回の契約が更新されないこともあります。

会社の業績が悪くなれば人件費を削減するために契約を打ち切ったり次回の更新が無くなることもあります。

いわゆる「派遣切り」ですね。

契約が更新されないとまた仕事を探す羽目になるので、次が決まらないとその間は無職になってしまいます。

その分収入も安定しないので苦しい立場になるでしょう。

また、登録型派遣社員は一つの職場で働けるのは最長3年となっています。

3年経つとまた新しい派遣先で働くことになりますが、なかなか決まらないとか選り好みをしているとそれだけ収入が絶たれることになります。

もし3年を過ぎても同じところで働きたいのであれば、

  • 派遣先に直接雇用してもらう
  • 派遣先の別部署へ異動させてもらう
  • 派遣元に無期雇用してもらう

という形があります。

紹介予定派遣

紹介予定派遣とは最長6ヶ月間働いた後に派遣先企業で直接雇用を目指すという働き方です。

企業側に採用されたら派遣社員を続けるよりも雇用が安定しますが、それなりにメリット・デメリットは存在します。

紹介予定派遣のメリット

先に仕事内容や職場の雰囲気がわかる

正社員を目指す企業で働くことで実務経験を積むことで、仕事内容、適性、雰囲気を知ることができます。

もし未経験だとしても、自分の適性と合えばそのまま頑張って働けば晴れて企業側と直接雇用の流れになるでしょう。

しかも直接雇用されるまでに経験を積めば「完全未経験」というわけではありません。

そのまま正規雇用されたら企業側としても新しく教えることも少ないのでそのままスムーズに働けるので即戦力となります。

労働者にも企業側にとってもメリットは大きいです。

派遣会社が間に入って交渉してくれる

直接雇用する際の給与等の条件交渉は派遣会社が行うので面倒がありません。

通常このような交渉は本人がするものですが、派遣会社のフォローがあるので仕事だけに集中できます。

つまり、あなたが直接雇用を目指すためにやるのは一生懸命仕事をすることです。

企業側が「この人はよく働くしうちの会社にぜひ入社してもらいたい」と判断されるように仕事をしましょう。

紹介予定派遣のデメリット

企業側が断る可能性もある

企業側が適しないと判断した場合は雇用されません。

紹介予定派遣は派遣先企業で直接雇用されることを目的としていますが、最終的な判断は派遣会社ではなく派遣先の企業が下します。

つまり派遣されている間にあなたは企業側に認められなければなりません。

あなたが派遣先で自分の適性と合うかを見極めることも大切ですが、同時に企業側も適性があるかを見ています。

そして最長6ヶ月のうちに決まらなければ契約の更新はありません。それ以上は紹介予定派遣として働けません。

ということは無職になってしまいます。

なお、平成26年のデータでは紹介予定派遣から直接雇用された割合は

  • 紹介予定派遣として派遣された人数:58,065人
  • その後企業に直接雇用された人数:32,870人

と、直接雇用されたのは約57%という数値が出ています。

必ずしも「正社員」になれるわけではない

派遣先企業との「直接雇用」を目指すので正社員ではなく契約社員かもしれません。

求人内容に「正社員での雇用」と記述がなければ雇用形態は契約社員としての雇用かもしれません。

そこに気付かず直接雇用の段階になって「実は契約社員」だったと分かっても時すでに遅し。

そのまま契約社員として働くか、また新たに仕事を探すか。

いずれにしろ雇用が不安定な状況には変わりありません。

紹介予定派遣で働く場合は求人内容を良く確認し、ミスマッチがないように気をつけましょう。

派遣社員の違いのまとめ

  • 無期雇用派遣、登録型派遣、紹介予定派遣も雇用契約は派遣会社と結ぶ
  • 業務の指示は派遣先の企業
  • 無期雇用派遣は、
    収入が安定する、長期間働ける
    採用選考を通過する必要がある、自由な働き方はできない
  • 登録型派遣は、
    採用基準が低い、ライフスタイルに合わせた働き方が可能
    収入、雇用が不安定
  • 紹介予定派遣は、
    直接雇用される企業の仕事内容などを知れる、派遣会社が間に入って条件等の交渉をしてくれる
    企業側が採用を断る場合もある、必ずしも「正社員」としての雇用とは限らない

もちろん正社員として働く方が雇用も収入も安定するのでメリットは大きいです

そして人によって生き方は様々なので派遣社員として働くことが必ずしも劣っているとは言い切れません。

とはいえ雇用形態を理解していないとあとで後悔するのは自分です。

どのような働き方を選ぶかは自分次第ですが、何を優先すべきかをよく考えて選びましょう。

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サトシ
販売→営業→倉庫と渡り歩き、金属加工工場に転職して10年目。組合の執行役員も務めているので工場の現場と会社の内部事情も色々と熟知。 これらの経験から身についた、工場や製造業の実態や情報をお届けします。 また、工場を辞めて違う仕事をしたいと思う人に向けた知っておくべき情報も掲載しています。